クラミジアトラコマティスとは

クラミジア感染症について

クラミジア・トラコマティスの正体

クラミジア・トラコマティスとは、約300nmの直径を持つ球形の微生物です。ウイルスと同じく宿主の細胞で増殖する性質を持っていますが、細菌と同じくDNAとRNAを持っており、ウイルスと細菌の中間的な性質の微生物と言えます。かつては眼病のトラコーマや性病の鼠径リンパ肉芽腫の病原体として有名でしたが、今ではどちらも先進国ではほとんど見られない病気で、日本ではもっぱら尿路や性器に感染して起こるクラミジア感染症の病原体として注目されています。

感染の原因

クラミジア感染症は性行為で感染します。粘膜を介して感染する微生物なので、セックスだけでなくキスやオーラルセックス、アナルセックスでも感染することが知られています。男性では尿道、女性では膣内に感染することが多いですが、のどや目にも感染することがあるため、感染者とのディープキスには要注意です。

クラミジアに感染すると

クラミジア感染症は、通常、感染から数週間で発症しますが、発症してもその症状が感じられにくいという特徴があります。男性の場合、尿道から膿が出たり痛みを伴ったりすることがあるので、自分でそれと気づいて早めに治療できる場合もありますが、女性の場合、おりものの量が増える程度で男性よりも自覚症状に乏しいため、放置されることが多いです。放置していても自然治癒はないため、クラミジア・トラコマティスが体内深くに侵入すると、男性では前立腺炎、精巣上体炎、腎炎、肝炎、女性では子宮頚管炎、子宮内膜炎、卵管炎から、進んでいくと骨盤腹膜炎や肝周囲炎、また卵巣炎などをも引き起こし、不妊や子宮外妊娠の原因になる場合もあります。また、絨毛膜羊膜炎になると流産や早産にもつながりますし、産道に感染していると胎児が出生時に感染して生まれてくることもあるので、女性の場合は特に注意が必要です。なお、男女ともクラミジアに感染していることによって、HIVやほかの性感染症に感染する確率が劇的に高まることが分かっています。

クラミジアの予防策

クラミジア感染症は性行為によって感染する病気ですから、性行為を一切しなければ確実に防げます。それが無理なら、コンドームを正しく装着して、セックスだけでなくオーラルやアナルも粘膜同士が触れないようにすることです。